Cave de Oyaji
南仏ワイン専門店
Post Rayasを考えなければならない程ラヤス銘柄は高騰している。もちろん他に替わる銘柄などありはしないが、シャトーヌフとしてより近似するワインがあればそちらを選択して楽しめれば良いのだが、数少ないローヌマニアを満足させる事の出来そうな銘柄は在るのだろうか。少しじっくりと考えてみたい。
コート・ロティ試飲会報告(2)
ドメーヌ グザヴィエ ジェラールではコート・ロティを3銘柄リリースしているが、今回はランドンヌやモラールなど三つの畑のシラーをアッサンブラージュするレギュラーキュベとモラールの単一畑ものを試した。
モラールはシスト質土壌で著名なブロンド側のランドンヌやグラン・パレス等のマイカを含んだ区画とは異なる性格と言える葡萄が採れ、柔らかでバランスされた果実味と穏やかで繊細な喉越しが特長と言える。ランドンヌよりも熟成の亢進が早いだろうから他の鬼の様な忍耐を必要とするコート・ロティに比べれば飲み頃を待つマニアには優しい銘柄だ。これをグザヴィエは丁寧にまとめている。モラールにはヴィオニエはブレンドされていないが、シラーのみのワインによく有る癖のある個性の際立つアタックは皆無でこれも好印象を与えてくれる。
ブレンドワインのレギュラーキュベがモラールに比べて濃厚な果実を感じるのは樹齢30年程のランドンヌのシラーを加えている為に相違ない。こちらは5%程のヴィオニエを混入している。恐らく10年以上の熟成を必要とするが、グザヴィエのワインの特徴であるシルキータッチが強調されるエレガントなスタイルで単一畑ものに何ら遜色を感じる事は無い。グザヴィエ恐るべし
コート・ロティ試飲会報告(1)
ドメーヌ・ピシャは2020のロス(Loss)とシャンポン(Champon)を試した。当主ステファン・ピシャは2000年から自家詰めのワインを生産するコート・ロティ中心部のアンピュイに所在し、所有する区画もグランド・プラス始め6ヶ所以上。ロスはこの内の3ヶ所の畑から醸造されたワインをアッサンブラージュさ、ヴィオニェも僅かながらブレンドする。しなやかな果実味と滑らかな口当たりは比較的早く飲めるスタイル。適度な熟成を加えれば軽快で繊細なボディとなろう。
シャンポンは粘土質のグランド・プラス側の区画からのシラーで若干新樽を使う。ヴィオニェは入らない。やはり凝縮感の強いタンニンをより感じる重厚な構成だが、長い余韻は熟成の可能性をより期待する事が出来る。
ピシャのシラーは無除更、全房浸漬では無く、葡萄の収穫状況により変化させているが、この作業が繊細でソフトタッチを特長とするピシャのスタイルを確立させていると思える。個人的には全房浸漬する手法には疑問が有るがそれは改めて語る機会も有るだろう。
さてこのワイン達、価格は2種とも8000円前後。コート・ロティとは何ぞやと言う向きには最適の教材ではないだろうか。この他、グランド・プラスの単一畑ものもあるがこちらの評価は少し時間が必要だ。
次回はグザヴィエ・ジェラールのロティを試してのお話し。
コート・ロティでも近年輸入され始めた4件の生産者の6銘柄を比較試飲した。いずれも若い生産者でそのポテンシャルを正しく理解して公表したい。個々の評価は明日以降に
和食の席に持ち込んだワインはクローゼ:エルミタージュの白とジゴンダス。クローゼ・エルミタージュはたぶん親父のアラン・グライヨのそれより美味いマキシム・グライヨのマルサンヌetルーサンヌ。季節の野菜の揚げ物によく合う。ジゴンダスはペスキエの99VTで既に熟成香を備えて冷涼感の有るワインに仕上がり、グルナッシュの熟成を充分感じとれるアタリのボトル。お造りの赤身、特に炙った刺身に抜群のマリアージュを実感したのは驚きだった。
久しぶりにエルミタージュの白を入手した。マルク・ソレルとコロンビエールで珍品に属すると思うがほんの僅かしか手に入れる事は出来ない。北ローヌの白はヴィオニエ以外にも鑑賞に値する銘柄が有るのだが残念ながら生産数が極めて少ないんだよ。まぁ欲しがる方も少ないから仕方ないか。
本年劈頭のワイン会。ジャスマンの2014を試す事が目的でしたが、調子に乗ってルネ・ロスタンやボーカステルまで出しちまった。美味かったからまぁいいや。
クリスティアの存在は意外に軽んぜられている。シャトーヌフでもその畑の優位性は確かでピニャンの東、南に行けばそこはなんとラヤスで多少土壌の相違はあるがテロワールは極めて近似している。La Crou地区と異なり柔和なグルナッシュで熟成を経て素晴らしいパフォーマンスを実感できる。
友人達と06のラヤスを飲んだ。これは4年前にラヤスを訪ねた時にエマニュエル・レイノーから分けてもらったボトル。比較の意味からシャトーヌフの04シャルル・ジローと07バロッシュ、テロワールを開けたが、我ながらこれが素敵な取り合わせで、それぞれのワインの特徴が明確に理解できた。
04のシャルル・ジローは意外に熟成が亢進していてアロマと味わいのバランス良いスケールの大きさを感じる事が出来るがラヤスの様な飲む者を魅了するかの如き官能的な印象は無い。それでもさすがサン・プリフェールのイザベラ姉さんはアンリ・ボノーの後継者を名乗るだけあるよな、と感心したが、これがラヤスとの明確な相違である。対照的なのがバロッシュでスケールはラヤスに及ばないがグルナッシュの醸造に於いてはラヤスと同じベクトル上を歩んでいるかにも思える。まぁ細かな事はさておきシャトーヌフ・デュ・パプは飲み飽きないよ。
今年になって輸入される様になったサン・ジョセフ在住のリオネル・フォーリウのワインを改めて検証した。
白は3種。
1) St-Joseph Rlbaudes
マルサンヌとルーサンヌを一部新樽を使い発酵。独特だが親しみやすい香りは華やかさも演出している。少し甘さを感じるのは新樽の所為かも知れない。マキシム・グライヨの同様な白、(クローズエルミタージュ)などと比較するとやや酸味のボリュームが少ない。香りが先行するワイン。白身魚のフリッター等合いそう。
2) Condrieu
コンドリューはレギュラーのモリュニューとVVのベルヌ。ヴィオニエを11ケ月ステン発酵させるのがモルニュー、こちらも香りが先行するタイプで余韻は余り長く残らない。しかしこの様なコンドリューに合わせる料理は実に幅広いだろう。少しキェイロンのワインに近い。
ベルヌは樹齢50年以上の葡萄を使うがこちら華やか全くタイプが異なる。古典的な醸造法を用いるコンドリューに感じる白胡椒のニュアンスもある。若干ひねたアロマを感じるのがフォーリウの個性だろう。このスタイルが10年以上経過してどの様な結果になるかは楽しみで、得体の分からない方向性は何処かデュマゼを彷彿とさせる。
コート・デュ・ローヌ銘柄で毎年そのリリースを待ち侘びるワインになったのがジャナスのテッレ・ダルジール。数年前は気楽に扱い、その秀逸なコストパフォーマンスを楽しんで周りに勧めていたが、今やインポーターの営業諸君にはこの銘柄の販売数量は割当て制なんだそうだ。どうしちゃったの?とノー天気に問うと「このワインをNET上で褒めそやした当のご本尊の本人が知らないんですか?SNS馬鹿にしちゃ駄目だよ。皆んな見てるんだから。」だって。オレそんな自覚ないけどなぁ。試して嬉しくなったらその感想はUPしちゃうよね。最近では14のクロ・デュ・パプが個人的には満点ワインの一つだよ。なんて言いたくなる。
クサヴィエ・ジェラールのCote Rotie le Mollard は最新VTで初見の銘柄である。このモラールはコート・ブロンドの南西、クリンスマンの区画の南に位置する小さな区画でクサヴィエ君は律儀にシリアルナンバーまで付している。僅か1650本かぁ。
日本では初お目見えのコンドリュー
リオネル・フォーリューのキュベ2種。スタンダードな銘柄とヴィエイユ・ヴィーニュ。典型的な早飲み仕様で若い年でも楽しめる。V.Vは最低でも5、6年待って飲みたい。最近ブレイクしているクサヴィエ・ジェラールの域に達するか否かを注目している。
もう買わないって言ったよね。新年度産のCote Rotie 。ランドンヌなんざ「どうする親爺」だな。クサヴィエのは取り分けて長命なんだよ〜。
クロ・デ・パプは日本国内で早くから流通していたCNDPで一昔前は我が家でも散々販売していた。当主ポール・アヴリルは名人の誉れ高く、美味くて安価なワインを提供していたものだ。残念ながら倅はワイン醸造の勉強よりビジネススクールを卒業して実家のワインに過度な付加価値を付ける事に専念した結果、驚く程の値上を敢行。そんな銘柄は商売上扱う事はしない主義なので販売は取り止める事にした。クロ・デ・パプの畑はシャトーヌフの丘の北側麓にあり、その入り口には立派な石門が有るからすぐにわかる。市街地の際まで畑が入り組んでいるのが珍しい景観を見せてくれていて、当地の名所のひとつになってるなぁ、なんて考えてたら14年のパプが出物に有ったので過去の経緯はともかく思わず買ってしまいました。エチケット変わらないんだよね。
先日シャトーグリエの2001を味わう機会があった。幸いにもヴィオニエの熟成とはこれだと言う感触を得る事が出来た様だ。グラスに注いでから時間を経る度に様々なアロマの変化を楽しめる。メロンの様な香りから始まり甘く切ない熟成香からマンゴー、白桃のニュアンスを経て蜂蜜の香りへと変化する。ヴィオニエの熟成した姿とはこれである。この変化を許容せず早い段階からエキゾチックなヴィオニエを造る醸造所とは明らかに差異が有る。早い飲み頃を強要する作り手のコンドリューとは明らかにそのスタンスが違う。ヴィオニエは早く飲め等と言う輩にはこの感激は味わえない。
残念ながらそんな古風な作り手は少なくなってしまった。グリエと同列の希少な作り手はジョルジュ・ヴェルネイのコトー・ド・ヴェルノン、ドラ・フレールのクロ・ブーシェ、デュマゼ、アンドレ・ペレのシェリーくらいだろうか。若手ではクサヴィエ・ジェラールがこの古典的な製法を継承しているから少しは安心している。彼の持つ畑はコトー・ド・ヴェルノンに隣接し、それに相応しい手入れをしている。クサヴィエは若いがちゃんと伝統を継承して醸造をしているからこちらも注目している。
Le Vieux Danjonは古典的なシャトーヌフデュパプを代表する銘柄で最低でも20年は待って飲まなければその真価は理解出来ないと思う。この稀有なワインの素性を正しく理解してエージェントが扱っているかは知らないが忍耐の必要な商品である事くらいはアナウンスすべきだ。ローヌワインが誤解される場面はこんな時が最も多い。ラ・トゥールやパルメを10年位で飲まないだろう?それと同じ事なのに。これは00でさぁどんなものかな、だよ。
なんでこんなん買っちまったんだろ。Genelationぢゃ無いしワイン会で出すっきゃないな。
ガルディーヌ、ガストン・フィリップは8〜90年代が美味い。89.90,95,98だったら迷わず買い。シャトーヌフ・デュ・パプでの新樽仕込の先駆者だけあって奥深い味わいです。
往年のコルナス三名家と言えばオーギュスト・クラップ、ノエル・ヴェルセ、アラン・ヴォージェだった。今クラップは代替わりし、ヴェルセは生産を止め、アラン・ヴォージェは先年物故し、改めて時の流れを痛切に感じている。
アランのワインはシラーの表現としては優しく、バランシーな人柄を体現するかの様な作風で親しみを持って味わう事が出来るが、最近では彼の遺作とも言えるバックストックが稀に出てくる。このサン・ジョセフも以前には全く出回らなかった。大事にしたいね。
シャトーヌフ・デュ・パプで訪れるべき醸造所を三つ挙げろと言われれば、ドメーヌ・ボワ・ド・ブルサンは欠かせないだろう。屈託ないジャン・ポールが主宰するドメーヌで今ではこのアペラシオンに於いて最もトラディッシュナルで古典的とも言えるワインを生産している。
キュヴェ・デ・フェリックスは最上銘柄にあたり、一部新樽を使用するがバランス重視の重厚なボディは15年以上を経て真価を発揮する。そんな長年の忍耐に報いる様にその出来上がりは素晴らしい。手に入らなくなって久しかったが2005年は偶然1ケース入手した。ラッキーとしか言えません。
先日コート・デュ・ローヌ、通称CDRのヴィラージュものばかり集めたワイン会を敢行したが、久しぶりにケランヌを選んだ。昨今はヴァケラスからボーム・ド・ヴーニーズ、ラストーとヴィラージュ表記からAOCに昇格するアペラシオンが増えたがワインの実力は有るにもかかわず格付けには無関心では、と言われるのがケランヌ村のワインだろう。地域的には北はヴィサン、東にはラストー、南はジゴンダスに隣接するローヌワインの中心地にある。
此処で代表的な銘柄はなんと言ってもドメーヌ・ブリュッセで穏やかな丘陵地帯に良い畑を多く所有する。画像はブリュッセの特醸ワインで2000年に一度だけ造ったワインで古木のグルナッシュ100%のワイン。オマージュとは99年に他界した祖父アンドレ・ブリュッセを追憶する記念碑的銘柄で、20年の熟成を経ると実に奥行きの深いグルナッシュの変化を体感することができる。
ケランヌ村の中心地にはなだらかな丘の上に古いチャペルがあり、西側にはオラトワール・サンマルタンの畑が有る。ドメーヌ・アラリーの所有する所でブリュッセと双璧の生産者である。他にも生産者は多いが、ケランヌのワインで日本で求める事が出来て鑑賞に値するのはこの2家だ。
アラリーはグルナッシュの抽出が強く果実味の溢れる作風で比較的には早く飲めるタイプのワインだ。ブリュッセはシラー含有率が高いからか荀年は待つべきで、熟成を経ると滑らかで複雑な果実香を演出する。どちらも南ローヌを代表するワインと思う。
ケランヌ村には国道脇にオーベルジュが有って渡仏の際には度々お世話になった。隣がブリュッセなのよ。ジビエのパスタが美味くて一人でローヌを訪れる際は必ず昼飯にお邪魔している。
それにしてもラストーがAOCを獲得するならケランヌも同時に得られるクオリティを持つに違いない。熟成させたワインを楽しむならばケランヌは貴重なワインだ。試しに10年ほど経ったブリュッセを試してみればよい。緻密で快適な果実味は同じ価格帯のつまらないピノ・ノワールなんて忘れさせてくれるだろう。
タンピエは夏飲むワインだよ。とアドバイスしてくれたのはタンピエの醸造責任者であるダニエル・ラヴィエだ。最上畑のラ・トゥルティーヌのワインは古くても必ずデカンタージュして飲めとも言う。(カバッソウはトゥルティーヌの一部なんだよ。)此処のワインはムルヴェドルの最高峰と思う。熟成すると信じられない程エレガントになる。
少人数でブイヤベースを楽しむワイン会を催しました。ワインはもちろん白中心。5本とも全て異なる南仏固有種を合わせました。春到来と言ったところです。
左から・・
CdR セザール ロッシュ・オードラン→グルナッシュ・ブラン主体
CdR ブラン ジャメ→マルサンヌ、ルーサンヌ。
カシ→ご存知ブイヤベースの定番。
コンドリュー クロ・ブーシェ ドラ・フレール→ドラ社自慢のヴィオニエ。
バリジー ブラン→デ・トゥールのNV。クレレット。
カシとジャメが良く合った。
デュマぜの2010コンドリューを開けた。熟成が亢進し、素敵な色合いで時間が経つにつれ様々な果実のニュアンスが展覧会の如く出現して驚かされた。
10年のコンドリューはヴェルネイのコトー・ド・ヴェルノンが素晴らしくこちらはワインに接した瞬間から一面の花畑の中を思わせるが、デュマぜはヴィオニエの魔術に引き込まれる印象。甲乙はつけ難い。
2010年のコンドリューは数多く試したがこの二つは双璧と言える。ペレやニエロ、ルネ・ロスタンより熟成の可能性で優れていると思う。ヴィラールやガングロフは残糖分が強いね。新春から大当り。
またもやマンボウ宣言下の閉塞状況となった。ずっと家に居るので暇に任せて昨年書き連ねたローヌワインの現状の続編を再開したいと思います。少し硬い話になるのはご容赦。
Cotes du Rhone
元来安旨ワインとして知られるフランス南部の銘柄だが、生産範粋は非常に広大で北のコート・ロティからアビニョン近郊の地域までの全てのアペラシオンで生産されている。多くは南部のグルナッシュ主体のワインだが、その味わいは一様では無い。こちらで知られるコート・デュ・ローヌはギガルやポール・ジャブレ等のネゴシアンものが多く、気軽に飲める印象のワインとしての位置付けだ。
近年ドメーヌ・ド・ラ・ジャナスがリリースした CdRのテッレ・ダルジールはそんな気軽なアペラシオンのワインのイメージを吹き飛ばすインパクトがあった。
新年度産でも楽しめるが、そのスタイルは長期の熟成にも耐えられる予感がする。驚くべきはそのセパージュ比率でグルナッシュ、シラー、ムルヴェドルをほぼイーブンでアッサンブラージュする事だ。普通はグルナッシュとシラーを7:3程で少量のカリニャン等の南仏固有種を入れるのが一般的だがジャナスはそんな伝統的手法に拘らず大胆に構成して成功している。こんな品質で販売価格は3000円程度は驚き以外の何ものでも無い。コストパフォーマンスでは並のシャトーヌフなぞぶっ飛ばされそうだ。
渡仏した際にもこのワインの真実を確かめたくてジャナスを訪れたものだ。その制作事情はともかく、今後このテッレ・ダルジールが 間違い無くCdRのスタンダードとなるだろう。それ位のポテンシャルを備えている。各メーカーは大変だね。価格、内容でこれを凌駕するのは相当の努力が必要だ。デ・トゥールと言えども例外では無い。少なくとも私がこのワインを今後 CdRの基準とするのは間違いなく、この銘柄を超えるワインを切望している。
来客があってワインの話を進めて行くうちに不意に「親爺さんの好きなコート・ロティはどれですか?」と問いかけられた。個人的な趣味は商売上タブーなんだよ。で、どれがお気に入りかなんて考えたも事ない。まぁ気軽に答えようと思ったがこれはなかなか難儀な質問で少し迷った。
ジル・バルジュ、パトリック・ジャスマン、少しアメリカナイズするがボンヌフォンかなぁと答えた。「ギガルやオジェ、ルネ・ロスタンじゃないんですか?」そんなのは問題外だよ。全ては飲めば分かるけどね・・・やっぱり俺は変人だな。
久しぶりにヴァケラスのルーカス・トンパのワインが入った。当主のエリック・ブルタンとは旧知の仲で彼のワインの素性は良く知っている。以前はパリのソムリエ達の間で評判になり、入手が難しい銘柄のひとつだったが日本ではローヌワインの知名度の低さもありそれほどは人気にはならなかった。我が家ではベストセラーの一本になったが、輸入元からは潤沢に供給を受けたものだ。しかし扱いが点々と変わり、最近漸くローヌワインに造詣の深い業者に落ち着いた様だ。自慢の赤は少しサン・デ・カイユーに似ている。白はヴァケラスの白としては出色の銘品でグルナッシュ・ブランをベースに様々な品種をブレンドしたエキゾチックな内容となっている。
昨年末はコンドリューやサン・ジョセフの他にも収穫があった。ルドルティエとペスキエの1999年ジゴンダスだ。99はジゴンダスにとって近年最良の作柄で芳醇で冷涼感漂う緻密な熟成が期待できる。昨年はグルナッシュの魔術師と言われたフィリップ・カンビが亡くなったが、個人的には彼の手掛けたものとは異なる性格のワインを求める傾向がある様だ。ルドルティエもペスキエもジゴンダスのテロワールを忠実に表す伝統的製法のワインで熟成してこそ価値有る銘柄。ある意味シラーより我慢を強いられる。
この年末は懐かしい銘柄が目白押しで嬉しくなってワインをセラーで棚に収めながらニヤニヤしてます。ピエール・ゲイラールのサン・ジョセフ、クロ・ド・カミネイユもしばらく振りの入荷。20年以上以前に色々なメイカーのサン・ジョセフを試してイマイチ感心しなかった時、全く他のワインと異なる資質でこの銘柄には驚かされたね。シラーは腕前の差が出るね。
南部ローヌワインでもはや確固としたスタンスを持っている作家の一人がパスカル・シャロンpascal chalonだ。
そのワイン造りの姿勢は旧来の製法を下地にしてグルナッシュ主体の好ましいスタイルだが、最近はやや凝ったワインを次々とリリースし始めているのには少し驚いている。3〜4年前から白いエチケットを文字がまるで判読できない真っ黒なデザインにした時からどうも様子がヘン、とは思っていた。
2018年にムルヴェドル100%のワインを出し、19年にはシラー100パー、おまけにグルナッシュとムルヴェドルだけの銘柄まで連発状態。それらのワインの評価はこれからの作業としても正にワイン造りの変態。CDRだけで6銘柄なんてマニアック過ぎる。もうこれからはパスカルをガレージヴィニロンとは呼ばずローヌの変態と呼ぼうっと。な
ここをクリックしてあなたのスポンサー付きリスティングを獲得。
カテゴリー
事業に問い合わせをする
電話番号
ウェブサイト
住所
Yokohama, Kanagawa
230-0001
営業時間
月曜日 | 10:00 - 20:45 |
水曜日 | 10:00 - 20:45 |
木曜日 | 10:00 - 20:45 |
金曜日 | 10:00 - 20:45 |
土曜日 | 10:00 - 20:45 |
日曜日 | 10:00 - 20:00 |
Yokohama, 221-0837
ヨーロピアン ウィスキー&ジン専門店 全て蒸溜所から直接買付、直輸入です。全てこの度日本初入荷、King’s Barrelだけの独占販売です!20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
港北区師岡 700
Yokohama, 222-0002
地酒、本格焼酎、直輸入ワイン、リキュールが常時600種類揃っています。お酒に合うおつまみやお菓子も充実しています。
青葉区美しが丘1-1/2
Yokohama, 225-0002
当店は蔵元からの直輸入が自慢のワインショップです! We are the wine shop offering good quality wines directly imported from the excellent winerie around the world.
西区髙島2-18-1 そごう横浜店地下2階
Yokohama, 220-0011
そごう横浜店の地下2階に広がる大食品館に位置するお店は、様々な食に合わせた総合的なワインライフのご提案をいたします。